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Kazakhstan Tour 2011



【経緯】

 2009年8月29日、カザフスタンは旧ソ連時代の核実験による最初の被曝から60年を迎えた。この節目の年にCANVaSはカザフスタンのアルマティにおいて、現地の若者達と、広島の被爆とカザフスタンの被曝の歴史を相互に学びあい、共に平和について考えるための会議を実施した。この会議は、両国の若者達が核なき平和な世界を目指す思いを共有し、国を越えて平和運動を連携して進める関係を築く契機となった。

 原子爆弾が無実の多くの人生を奪い、長きに渡る被害を与えることを若い世代に理解してもらう必要があるが、カザフスタンの学校では核実験による被曝体験についてほとんど情報が得られない。参加者からは、「世界中から戦争をなくそう」という認識を子供のころから育てなければならないという意見が述べられた。またCANVaSの活動を広め、このような行事を今回だけで終わらせるのではなく、カザフスタンの高等教育機関などでもできるだけ多く行ってほしいというコメントが多数寄せられた。




【企画概要】

実施期間  2011/8/23〜2011/9/3
目的  今なお世界には数多くの核兵器が存在し、人々が核の脅威にさらされている。かつて核による被害を受けた歴史を持つ日本とカザフスタンの若者が、国を越えて平和運動を継続させることは、核廃絶への思いを世界に発信する大きなアクションの一つとなる。このプロジェクトでは、日本とカザフスタンの核被害の歴史を風化させないためにも、次代を担う若者が歴史を学びあい、より交流を深めることで、国境を越えた継続的な平和活動の活性化を図ることを目的とした。
主な
実施内容
 カザフスタンへ若者を中心に訪問団を派遣し、以下の事業を実施した。
○セメイ、アルマティを訪問し、現地の若者との交流。
○セメイにおいて、放射線医学・環境研究所(現地協力機関)及び医学アカデ
  ミー(核実験資料展示施設)を訪問。
○医学アカデミーで開催される学会「ECOLOGY・RADIATION・HEALTH(生態
  環境・放射線・健康)」に参加。
○旧核実験場を視察。(天候等の不都合が生じた場合、旧ソ連時代に核実験
  の中心を担った町クルチャトフを訪問。)
○旧核実験場周辺の村の病院を訪問。被曝者証言の聞き取りを実施。
○アルマティの国立カザフ民族大学を訪問し、日本語を学ぶ現地の学生を中
  心に若者とのディスカッションを行う。
  テーマ「両国における被ばく体験の継承と発信」
派遣人数  12名 (大学生6名)
 [CANVaS 4名,ヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト 2名,日本大学6名]




【助成団体】

公益財団法人 三菱UFJ国際財団



【後援団体】

ヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト







【活動の様子】


(カザフスタン・ツアー2011参加者。)



(セメイにて若者との交流風景。)



(かつて旧ソ連時代の核開発を担った町クルチャトフ訪問。)



(カラウル村役場表敬訪問。)



(ユーラシア大陸の中心点にて。)



(セメイ医学アカデミーの学会参加。)



(アルマティにて カザフスタン日本センター訪問。)


(日本センターにて。)



若者との交流を続けたい思いが、このツアーでまた一つ新たな絆を生みました。

広島とセメイの若者が共同で平和活動を実施するプロジェクトが始動しました。


(2011/8/27 セメイ医学アカデミーにて。)